競技麻雀の世界では、長期間にわたってトップレベルで戦い続けることが実力の証です。最高位戦日本プロ麻雀協会において最高位を3回(第26・27・30期)獲得し、さらにRMU(Real Mahjong Unit)の共同創設者としても競技麻雀界に足跡を残した古久根英孝(こくね ひでたか)プロ。1957年9月26日、秋田県生まれ。攻守のバランスに優れた「ノンラス打法」を標榜し、長年にわたって一線で活躍してきたこのベテランプロの歩みと実力を、初心者にもわかりやすく解説します。
プロフィール |
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| 本名 | 古久根 英孝(こくね ひでたか) |
| 生年月日 | 1957年9月26日 |
| 出身地 | 秋田県 |
| 所属団体 | 麻将連合(2025年2月〜) |
| 旧所属 | 最高位戦日本プロ麻雀協会 → 日本麻雀機構 → RMU(2010年離脱) |
| 主な獲得タイトル | 最高位 第26・27・30期(3回) |
| 特徴 | ノンラス打法(攻守バランス重視) |
| 備考 | RMU共同創設者。Mリーグ非参加。 |
経歴:最高位3回獲得からRMU設立、そして再起動 |
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最高位戦日本プロ麻雀協会でのキャリア古久根英孝プロが主な活躍の場としたのは、最高位戦日本プロ麻雀協会です。同協会は1976年に設立された由緒ある競技麻雀の団体で、「最高位」という格式あるタイトルを主催しています。古久根プロは同協会のリーグ戦(A1・A2等)で腕を磨き、A1リーグに昇格してトッププロとしての地位を確立していきました。 協会のリーグ戦は完全な実力主義。毎シーズン成績によって昇降格が決まる厳しいシステムの中で、古久根プロは安定した成績を積み重ね続けました。秋田県出身という点も特徴で、地方出身でありながら競技麻雀の最高峰を目指す姿は、多くのファンの共感を呼びました。 最高位2連覇(第26・27期)古久根英孝プロのキャリアのハイライトのひとつは、最高位の2連覇(第26期・第27期)です。最高位とは最高位戦日本プロ麻雀協会の最高峰タイトルで、連覇を達成することはその期間中ずっとトップクラスの実力を維持していたことを意味します。 競技麻雀において連続タイトル獲得はいかに難しいことか、まず理解する必要があります。一度タイトルを獲得すると、翌年は「現タイトルホルダー」として全挑戦者の標的になります。相手は徹底的に研究してくるため、守りながら勝ち続けることは技術だけでなく精神力の強さも求められます。古久根プロはその難関を乗り越えて2連覇を達成した、真の実力者です。 第30期での再戴冠2連覇の後、古久根プロはさらに第30期の最高位を獲得します。この再戴冠は単なる一時的な好調ではなく、継続的な高レベルの実力を示しています。第26・27期から時間をおいて再び最高峰に立つことは、その間も常にA1リーグのトップクラスで競争を続けてきた証です。 最高位3回という記録は、最高位戦日本プロ麻雀協会の歴史においても特筆される業績です。同協会の錚々たるタイトルホルダーたちの中に名を連ねる古久根プロは、協会を代表する実力者のひとりとして広く認知されています。 RMU共同創設(2007年)2007年、古久根英孝プロは土田浩翔・阿部孝則・多井隆晴らとともに、新たな競技麻雀プロ団体「RMU(Real Mahjong Unit)」を共同創設します。当時の競技麻雀界は日本プロ麻雀連盟・最高位戦・日本プロ麻雀協会が主要三団体として存在していましたが、RMUはそれとは異なる新しいアプローチで競技麻雀の普及を目指しました。 RMUの設立は競技麻雀界において一つの事件でもありました。複数の主要プロが既存団体を離れて新団体を設立するという動きは、それだけ彼らが競技麻雀の将来について真剣に考えていたことを示しています。古久根プロもその中心メンバーとして新団体の方向性を決める立場にありました。 RMU離脱とその後しかし2010年3月末、古久根英孝プロはRMUを離脱します。その後はフリーランスのプロ雀士として活動し、日本橋茅場町に居酒屋「大関」を経営するなど、麻雀プロとしての競技活動から距離を置く時期もありました。 競技麻雀界からいったん離れた古久根プロでしたが、麻雀への情熱は変わることなく続いていました。麻雀塾(勉強会)などを通じて後進の育成や麻雀の普及に貢献し、長年のプロとしての経験を社会に還元してきました。 麻将連合への入会(2025年2月)そして2025年2月、古久根英孝プロは麻将連合に入会し、再びプロ雀士としての競技活動を再開します。長いキャリアを経て新たな場で競技に向き合うその姿は、「麻雀への情熱は衰えない」というメッセージを体現しているといえます。現在も麻将連合のプロとして、その実力と経験を活かした活動を続けています。 |
主な実績・タイトル一覧 |
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| タイトル | 内容 |
| 最高位(第26期) | 最高位戦日本プロ麻雀協会の最高峰タイトル。初獲得。 |
| 最高位(第27期) | 2連覇達成。 |
| 最高位(第30期) | 3回目の最高位獲得。再戴冠により長期にわたる実力を証明。 |
雀風・麻雀スタイル:「ノンラス打法」とは何か |
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「ノンラス打法」の考え方古久根英孝プロのスタイルを語る上で欠かせないキーワードが「ノンラス打法」です。「ノンラス」とは文字通り「ラス(最下位)を引かない」ことを重視する打法です。麻雀は4人で対局するゲームで、1位から4位(ラス)まで順位がつきます。競技麻雀では順位によってポイントが大きく変わり、特にラスのペナルティは大きいため、ラスを避けることがポイント収支の安定に直結します。 従来の麻雀観では「トップを狙う」ことが重要視されていましたが、古久根プロの「ノンラス打法」はその発想を転換します。確率的に言えば、無謀にトップを狙うことでラスのリスクも高まります。むしろ2位・3位でコンスタントに着地し、ラスだけは回避するという戦略が、長期的にはトータルポイントをプラスに保ちやすいという考え方です。 攻守バランスの重要性ただし「ノンラス打法」は単に守備的に打つだけではありません。古久根プロが体現するのは「攻守のバランス」です。局面によっては積極的に攻め、得点を積み重ねます。守りだけでは和了が取れず、ポイントを稼ぐことができません。攻めるべき場面では適切に攻め、守るべき場面では確実に守る——この判断の精度こそが古久根プロの真骨頂です。 競技麻雀において、「攻守のバランス」という言葉は多くのプロが語りますが、実際にそれを高いレベルで実践し続けることは非常に難しいことです。古久根プロが最高位を3回獲得できた背景には、この攻守バランスを長年にわたって安定して実践できる技術と経験があります。 山読みと守備の技術古久根プロのスタイルを支えるのは、守備と山読みの高い技術です。山読みとは残りの牌山(まだ引かれていない牌)に何が残っているかを読む技術のことで、これを正確に行うことで効率的なアガりと安全な降り(守備的に立ち回ること)が可能になります。 長年の経験から培われた山読みの精度は、ベテランプロならではの強みです。若いプロが体力と反射神経を武器にするのに対し、古久根プロのような経験豊かなプロは読みと判断の深さで勝負します。 後進への影響「ノンラス打法」という概念は、古久根プロが競技麻雀界に提示した重要な戦術思想のひとつです。この考え方は後に多くのプロ雀士に影響を与え、現代の競技麻雀における「収支安定」「ラス回避」という概念の普及に貢献しました。古久根プロの名前を知らなくても、その打法の影響を受けたプロは数多く存在します。 |
RMU共同創設の背景 |
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RMU(Real Mahjong Unit)は2007年に設立された競技麻雀のプロ団体です。古久根英孝プロを含む共同創設者たちは、それぞれ既存の主要団体でキャリアを積んだ実力者でした。 RMU共同創設者の顔ぶれ(主要メンバー):
これだけの実力者が集まってRMUを設立した背景には、競技麻雀の新しい形を模索する意欲がありました。当時の競技麻雀界は旧来の団体構造が続いており、より競技性を高めた新しい形の団体が求められていたという時代的背景もあります。 古久根プロは2010年にRMUを離脱しましたが、RMUの設立に関わったという事実は彼のキャリアにおける重要な一ページです。競技麻雀界の歴史の転換期に積極的に関わったことは、単なる一選手を超えた「競技麻雀の形成者」としての側面を古久根プロに与えています。 |
最高位戦日本プロ麻雀協会について |
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最高位戦日本プロ麻雀協会は1976年に設立された、日本の競技麻雀の草分け的団体のひとつです。主催する「最高位」タイトルは、日本プロ麻雀連盟の「鳳凰位」・日本プロ麻雀協会の「雀王」と並ぶ競技麻雀三大タイトルのひとつとされ、格式ある称号として知られています。 同協会のリーグ戦はA1・A2などのリーグに分かれており、実力に応じた昇降格システムを採用しています。A1リーグの上位選手が最高位決定戦に進み、最高位の称号を争います。古久根英孝プロが3回も最高位を獲得したということは、長期にわたってA1リーグのトップクラスで競争してきた実力の証です。 最高位戦には荒正義、鈴木優、金子正輝、張敏賢など多くの著名プロが所属・活躍しており、競技麻雀の一大勢力を形成しています。古久根プロはこうした強豪たちの中で頭角を現し、最高峰タイトルを複数回獲得した実力者です。 |
まとめ:競技麻雀界の歴史を作ってきた実力者 |
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古久根英孝プロは、最高位3回獲得・RMU共同創設という二つの大きな足跡を競技麻雀界に残したプロ雀士です。「ノンラス打法」という戦術思想は多くのプロに影響を与え、現代の競技麻雀における「収支安定重視」の考え方の先駆者ともいえます。 フリーランスとして競技から離れた時期を経て、2025年に麻将連合への入会で再び競技の舞台に戻ってきた古久根プロ。長年の経験と磨き上げた技術は衰えることなく、新たなステージでどのような麻雀を見せてくれるか注目されます。 麻雀プロの多彩なキャリアや打法に興味を持った方は、ぜひプロ雀士名鑑で他のプロについても調べてみてください。また、Mリーグ観戦ガイドや麻雀の役一覧もあわせてご覧いただければ、競技麻雀をより深く楽しんでいただけます。 |